男性の「SOS」は「愛してる」の代わり

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別れた男性から、ある日突然「謝りたい」と連絡がくる女性は少なくないだろう。

付き合っていたころの思いやりのなさや別れたあとの非礼など、自分がしてきたことを反省して連絡するという男性は意外と多く、そのほとんどが復縁を望んでいる。

じゃあ何故まっすぐに「よりを戻したい」と言えないのか。

女性によっては、いきなり「あのときはごめん」と謝られても、すでに次の恋愛に踏み出している人もいるだろう。そんなときにとっくに過去になったことを持ち出されても、迷惑でしかないかもしれない。

また、同じように復縁したいと思っている女性であっても、謝罪の連絡にどんな意図が込められているかわからない、という場合もある。

私が過去にこんな連絡をもらった例では、「ただ謝りたかっただけ」という言葉が目立った。

このメールに復縁の意図はないんですよ、ただ反省したからそれを伝えたかっただけですよ、と念を押すのはどうしてなのか。

それは、男のプライドが、一度受け入れた別れを自分から覆すことをいさぎよしとしないからだ。

よりを戻したい、と自分から口にするのは、男らしさに欠けると考える男性は多い。「好きならそもそも別れない」という人もいるが、実際は好きでも別れを受け入れる男性は大勢いる。別れたがっている女性に対して、自分の気持ちをひた隠しにして平気なふりをすることで、自分のプライドを守るのだ。

「好きな女性に振られた自分」など、受け止めるにはけっこうな強さが要る。それは「好きな人を幸せにできなかった自分」「好きな人にもう要らないと言われる自分」を目の当たりにするのと同じで、まずこれに耐えるだけでメンタルを使い果たす男性もいるだろう。

そして、受け入れてしまった以上、それは「もう好きじゃない」というアピールになる。つまり、男性からは動けなくなる。よりを戻したいと元カノに言ってみたところで、「何を今さら」と言われたら立ち直れないし、また「好きな女性に振られた自分」を見ないといけなくなる。だから、別れたあともまだ女性のことが好きであっても、それを表に出すことは、男性にしてみればとてつもない賭けだと思う。

そんなときに、「SOS」を発する。

「謝罪したいから」が理由なら、連絡してもいいだろう。謝るべきことが自分にはある、不自然じゃない。こんな理屈を男性は組み立てる。

本音は「復縁したい」。だけど、それをストレートに伝えるのは怖い。だからまず、「謝罪連絡」で女性の様子をうかがう。

男性だって必死なのだと思う。返信がこない可能性のほうが高くても、そのときは「謝ることができたんだから」と行動した自分を慰めることができる。男の行動には必ず理由があるが、もし受け止めてもらえなかったときでも、無理やり自分を納得させるのだ。

私は先日、恋愛ではなく友情で結ばれていた男性との関係をみずから手放したが、その人からもやはり「あのときは申し訳ありませんでした」というショートメールを受け取った。

「縁を切りたい」と言う私に硬い表情で頷いていた彼だったが、やはり喪失感に耐えられなかったんだな、と思った。

そこで思いつくのが謝罪なのだろう。それしか私にかける声など思いつかないし、実際に自分の非礼を詫びたい気持ちもあったのだろう。

だが、今後関わることがないと思っている人間に、わざわざショートメールなどで連絡すること自体、大きな未練を抱えていると言っていい。反省している文章から聞こえるのは、「俺を受け入れて欲しい」という悲鳴だった。

素直に「関係を戻したい」と言えないから、代わりの「SOS」を発することで、自分に意識を向けて欲しいと願うのだ。

「ただ謝りたかっただけ」は、「俺の気持ちが届いたら連絡が欲しい」。

こんな思いが込められている。

自分からは言えないから、女性から歩み寄ってきて欲しいという切実な気持ちなのだと思う。

・・・難儀だよねぇ。

別れた男性からの「SOS」は、「愛してる」と同じ。

実際に抱えている「よりを戻したい」という本音から目をそらしていても、あくまで「謝りたかっただけ」が本心なんだと言い張っても。

謝罪する自分を伝えること自体が、大きな未練の証拠なのだと、男性は気が付かない。

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