先日、執筆させていただいている「DRESS」の担当者さまより「先日公開された記事ですが、Smart Newsからの流入でこれだけの人に読まれています!」とご連絡をいただいた。
その数字が正直リアルに感じられないほどの大きさで、思わずスマホを落としそうになった。
こちらの記事です。
「DRESS」さまでは現在不倫について集中的に書いているんだけど、ほかの記事も復縁などの記事よりPVがある。
なんたって初速がすごく、あっという間に私が把握できるだけでも1000人を超える。
つまり、それだけ不倫については関心が高い(主に女性)ということなのね。
しみじみと、「他人に話せないことほど読まれるんだなぁ」と思いました。
人は自分勝手で、都合良く生きたがる
私の書いている話は実話がベースになっている。
もちろん、年齢や環境なんかは変えるけど、話の内容は割とそのままのことが多い。
見たり聞いたり、時には居合わせたり立ち会ったり、いろいろな「不倫」を見てきた。
私が話を聴くのは、
- 不倫している独身女性
- 不倫している既婚女性
- 不倫している既婚男性
- 不倫されている既婚女性
が多いんだけど、それぞれに事情は千差万別。
執筆している話以外にも、もっと大変なエピソードもあるし、ひっそりと終わっていった話もある。
総じて言えるのは、人間は「倦怠感」とか「倦む」感覚を嫌がるということ。
結婚して10年とか経つと、どうしても相手に「飽きて」しまう。変わらない日常、変わらない景色、悩むことだって似たり寄ったり。
「このままでいいのか」という焦りより、「とりあえず刺激が欲しい」って気持ちで不倫に走る人は多い。
離婚する気はない。子どももいるし、面倒くさいし、離婚にエネルギーなんて割きたくない。
配偶者に隠れて新しい「相手」のことを考える背徳感は、「人に言えないことをしている」という強い興奮を得られる。それは、結婚しているという「安全地帯」があるからこそ余計に純粋に楽しめる快楽。
独身女性の方はそこまで気楽じゃない。
だって、考えてみ、好きな男は別の女のいるところに帰って、休日なんかは「家族サービス」の名目で会えないし、自分は「存在しない」って扱いなんやで。妻に堂々と「不倫相手だよ」って紹介されたパターンなんて聞いたことないわ。
どんなに「嫁とは上手くいっていない」「嫁とはセックスレス」「嫁のことは女として見てない」なんて並べられても、現実は夫婦でしょ。
それは、「独身」である自分は絶対に侵入できない領域。立場的にはその「愛されていない妻」より下になる。
その事実に耐えられる女性は、その男だけじゃなくて他にも既婚の男性と関係があるとか、実は彼氏がいるとかっていう場合もある。
独身であれ既婚であれ、「先がない関係」を楽しむなら、当然会っている今に集中するしかなくなる。だからベッドの中でも燃えるし、離れていてもLINEなんかで際どい会話をして、目の前の快楽を楽しむ。それしかない。
それしかない。
でも結局、ここでも倦怠感が生まれるんだよね。抑圧された気持ちがお互い大きくなって、「一緒になりたいね」なんて話しても、現実はそんな簡単じゃないから、ズルズルと関係を続けていくうちにやっぱり関係に「倦んで」しまう。
で、二人とも共有した過去は「なかったこと」にして離れていく。
自分勝手で、都合良く生きていたい。 「不倫」はそれが答えだから、人から責められるしバレれば後ろ指さされることになる。
一人の人間と何十年も一緒に生きていく難しさ
それでも、これだけ不倫について関心が高いのは、実際にやっている人が多いからだと思う。
相手を探しているというか、求めている人は実際にいる。わざわざ「誰かいませんか」なんて口にしないだけで、「自分の立場を守ったまま、遊べる相手が欲しい」と独身であれ既婚であれ思っている。
思うこと自体は罪じゃないんだろうけどね。
私自身結婚しているから言えるんだけど、誰か一人と何十年も一緒に生きていくって、本当に難しい。一緒に生きていく=関心を持ち続けるためにはお互いに努力が必要だし、エネルギーを使う。
夫婦という関係になってしまうと、安心するんだよね。居場所が確立されたから、「恋人」じゃなくて社会的に認められる関係になったから、もう自分は「安全」だと。まるで目に見えない何かが守ってくれているかのように、関係にあぐらをかく。
夫婦には何の「保証」もない。誰も責任を持たない。目に見えないからこそ脆いんだけどね。
それでも、「安心」という担保がないと不倫なんてできない。甘い目論見であっても、バレないだろうとタカをくくって家庭の外に恋人を作ろうとする人の多さよ。いや決して責めているわけじゃなくてね。単純に多いなぁと思うだけ。
愛されている、という実感が欲しいんだよね。必要とされている、自分は受け入れてもらっているという実感こそ人に力を与えるから。
不倫であっても恋愛感情。好きな人のことを思って胸を痛めるのも、好きな人のために手を尽くして幸せな気持ちになるのも、その人の所属なんて関係ない、単純で純粋な気持ち。
肉体が結ばれる快感も恍惚も、好きな人が相手だから得られる熱量の重みはかけがえのないもの。
とっても分かるんだけどね。
大好きな年下の女友達が、既婚男性と不倫していた。その子は淡々としている風を私たちに見せていたけど、でも本当は「本当に好きな人と向き合う恋愛の重さ」から逃げているだけだった。
傷つくのは怖い。相手に想いを向けるのは怖い。だから、最初から先のない不倫という関係の中で「悩まなくて済む相手」と恋愛を楽しむなんて、寂しすぎるじゃないか。
「一人の人間と一生一緒にいるとか考えられない」と言う若い子は多いけど、何とかなるもんやで、思っている以上に。
ただ目先の付き合いだけ楽しめた20代と違って、アラサーになるとどうしても結婚って意識するんだよね。で、「独身と付き合ったら結婚の話題を避けられない」ってそれが怖くて不倫に走る独身女性は多い。これに関しては非常にもったいないと思う。
不倫相手と一生過ごせる覚悟があるならそれでもいいけど、いざ別れて一人になったとき、とっくに周りのいい男はほかの女性に取られてしもうて一人ぼっち、いざまともな恋愛をしようと思っても「枠組のない恋愛」の難しさを改めて知って苦しむ人もいる。実際に。
だからどうしても、不倫賛成!なんて諸手を挙げて応援する気にはなれないんだよねぇ。
必ず損をするからさ。
「人に言えない」からネットで発散するしかない
そもそも、自分が不倫しているなんて、誰にでもできる話じゃない。
相手を間違えば破滅に向かうからね。秘密を守ってくれる人ばかりじゃない。相談する相手はしっかり選ばないと本当に痛い目にあう。
そんな、気軽に人に話せないような関係を抱えていると、どうしても一人で悩む時間が増えて、答えを探すためにネットで検索する。
自分と同じ環境の人はいないかと実話や実例を探す。自分以外にも同じことで悩んでいる人がいると知りたいから。安心できるから。
そして、多分「最後はどうなったか」という顛末が気になるんだよね。
略奪愛が叶ったのか、やっぱり別れたのか、バレずに終われたか。別れた後はどうなったのか。それからその女性はどんな風に生きていったのか。
リアルでは探せないから、ネットにあがっている情報に頼ってしまう。
興味本位で読む人もいるだろうけど、ほとんどの人は実際その環境に置かれているんだと思う。
だから。
不倫みたいな「人に言えない関係」の話こそ、がっちりと心身突っ込んで書かないといけないと思ってる。
もちろん実話だからって何でも書けばいいわけじゃない、特定されるような書き方は絶対に避けないといけない。だから色々とぼかすけれど、「リアル」だけは描かないわけにはいかない。
何かの「答え」が得られるなら。
少しでも役に立てるなら。
記事には絶対に責任を持つ。
いまさらモラルがどうのとか説いても白けるだけ、そんなの本人たちが一番わかっていること。勧めることもしないけど、あえて責める必要もない。
事情は千差万別だからね、どんな恋愛でも。
何かを届けることができるなら、これからも真摯な姿勢を忘れずに書いていこうと思います。
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