普段は、主にクラウドソーシング「ランサーズ」と【クラウドワークス】で仕事を探しているヒロですこんばんは。
恋愛系の記事で、文字単価1円、文字数1000文字で受注した仕事がありました。
継続案件で、指定された※CMSに直接投稿するスタイル。
※CMS・・・コンテンツマネージメントシステム(Content Management System)の略称。WORDPRESSのように、管理者以外の人間でもログインが可能でWeb上で記事等を公開できる。
その恋愛系のメディアでは私以外にも数人のライターがいて、クライアントからは「記事の内容やタイトルがほかの人とかぶらないようにしてください」という注意は最初に受けていた。
なので、ほかの記事を確認してまだ書かれていない内容をリストアップして、それを執筆するようにしていた。
正直、「ん?これってさっき別の人も似たようなの書いてなかったっけ?」という記事もいくつかあって、でもクライアントがOK出してるんだからいいか、とあまり気にもしていなかったけんど。
毎日ひとつ投稿するようにしていて、仕事は順調に進んでいた。
一度、午前中にクライアントに確認をお願いしていた記事が「すみません、ほかのライターさんが似た内容で下書きしておりまして、内容を変更してもらえませんか?」ということがあって、午後に急いで書き直したこともあったけど、特に大きな修正を受けることもなく、私にとっては書きやすくて良い仕事だった。
ライターよりクライアントへの不信感が募る
ある日。
そのメディアを開いてみると、私が前日に投稿した記事と同じカテゴリ内、「新着記事」に、ほとんど同じタイトルの記事が並んでいるのを見つけた。
例えば、「絶食系男子のアプローチは分かりづらい!?脈アリかどうかはここをチェック!」というタイトルで私が投稿していて、その記事の上に並んでいたのは「絶食系男子のアプローチはここをチェック!それって脈アリ!?」みたいな感じ。
・・・・え。
慌てて開いてみると、内容もほぼ同じ。
というか、私の書いた内容をさらに項目を増やして広げた感じ。
文字数も、私の記事は1000文字だけどその記事は3000字くらいのボリュームになっていた。
投稿された日付が今日なので、私の書いた記事を読んでいたことは想像がつく。いや読んだからこんな記事書いたんだろう。
口調も違うしまとめ方も微妙に違う。項目に関しても切り口を変えている。が、ほぼ私の記事の内容を拾っている。
1000文字でまとめた内容を3000文字に水増しした感じ。
正直、すんごい気分が悪かった。
このライターのネタにされたのも悔しいけど、自分の考えをこのライターのものみたいに公開されたことも気持ち悪くって。
ようこんなこと平気でできたなぁ、と呆れる気持ちもあったけど、何よりこれを公開にしたクライアントへの不信感が大きく募った。
新着記事にこんな風に似たタイトルが並ぶことの違和感、かぶりまくりの内容への違和感、これを目にする読者の気持ち、これらをこのクライアントは無視できるんだな、と。
例えば、「ほかの人が同じ内容でもっと良いものを書いてくれたので、ほかの記事と差し替えられませんか?」とか打診されるなら、渋々でも従ったかもしれない。内容が良い記事の方が読まれるに決まってるんだから、私が先に書いたのに!と我を通しても誰も得しない。
それすらもない。何も言われなかった。
何となく、このメディアに対するクライアントの思い入れが見えたような気がして、一気にここで自分の記事を書く気持ちが失せた。
契約している残りの記事数を淡々とこなし、次の更新をお断りして、このクライアントとの仕事は契約満了となった。
今日サイトに行ってみたけど、相変わらず記事はふたつとも公開されていた。どちらが読まれているかは分からないけど、まぁどうでもいい。
試しにいろんな語句で検索してみたけど、そのサイトの記事はどれも上位に表示されることはなかった。
似た内容の記事でもSEO的に強くなるなら貢献したことになるのかもしれないけど、なんだかなぁ、そんな価値もないんかな。
一応、ランサーズとかで提案する時に参考にしてもらうサイトとして紹介してるけど、このサイト見た人どう思うろうか、と考えると不安になる時もある。まぁサイトの内容より私の書いた記事が判断材料になるんだからと割り切ってるけど。
クライアントの思い入れが透けて見える
記事をパクられたのは今のところこれだけなんだけど、ほかにも、自分が運営するメディアやサイトに思い入れの薄いクライアントって結構いる。
ひたすら大勢の人に直接依頼を出して大量に(そして安く)記事を集めようとしている人がここ最近多いなぁと思う。
運営が数ヶ月続いているメディアでも、クライアントからの注文はひたすら文字数と画像の選定と「オリジナリティのある記事を」だけ。
逆に、自分のサイトを大事にしているクライアントからは、「自分はこのサイトをこんなふうに成長させたいので、こんな方向の記事を求めています」と、ペルソナの設定や記事の構成などもかなりしっかり指示を出してくれる。
そしてそういうクライアントのサイトはやっぱり面白い。
私のような駆け出しのライターが案件を選ぶような贅沢はしていられないので、書ける案件はあるだけでありがたいと何でもやろうと思うけど、さすがにね、記事の内容が丸かぶりな記事をそのまま並べて出すようなサイトはね、やる気も失せるよね。
正直、文字単価がそこそこ高くて納期も厳しくなくて、毎日コツコツやれる案件なら、そんなクライアントの気持ちはこちらには無関係で仕事できるけど、楽しくやる気を持って書ける記事とそうでない記事はやっぱり違う、と思う。
クラウドソーシングって、クライアントの思い入れが透けて見えるのも面白い。
そして自分のやる気も透けて見えるんだろうなぁ。そこは反省しよう・・・うん。
私がお願いして仕事をいただいているクライアントさんは、「クライアントの期待値を超えるものを出さないと文字単価も上がらないし、記事のクオリティも上がらない」とおっしゃるんだけど、ほんまその通りやな、と思う。
ライターで稼ぎたいと思ったら、「期待値を超えるもの」を納品する努力が不可欠。
つまり、いかにやる気を持って案件に取り組むか。
本当は、どんなクライアントが相手であっても、どんな内容であっても、「期待値を超えるもの」を書く心構えがライターには必要なんだよね。
それを受け止めてくれるクライアントと仕事ができたら最高だろうな。
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