「何度言っても浮気をやめてくれない」
「隠れて元カノと連絡を取り合っている」
「ケンカになるといつも暴力的になる」
「こちらが折れないと別れようかと言われる」
・・・こんなんばっかりだよねぇ。
うまくいかない恋愛って、つらいですよね。
こちらは一生懸命相手を愛しているのに、精一杯尽くしているのに、その愛情にあぐらをかいて好き放題されてしまう。
それでも、別れることができない。
友人に相談しても「付き合っている意味あるの?」とか「時間のムダ」とか言われてしまい、どんどん追い詰められる。
「こちらが追いかけないと関係を維持できない」恋愛は、常に焦りとストレスに追い立てられます。
男性の態度や言葉によって自分の感情をコントロールされ、言いたいことも言えないし相手が満足する行動を取らないとそっぽを向かれそうで怖い。
友達との飲み会に行きたくても、彼氏が「俺より飲み会のほうがいいわけ?」と不機嫌な雰囲気を撒き散らしだしたら諦めるしかない。
浮気していることがわかっていても、それを責めたら「じゃあお前と別れるわ」となるから見ないフリをしてやり過ごすしかない。
「自分らしくいられない」「我慢するしかない」状態が続くと、心はいつか「もういいや」と爆発し・・・ません。
追い詰められると、心は救いや出口を求めます。ですが、積もり積もった苦しみは「この人から離れる」ことが最良とわかっていても、「何とかしてこの苦しみの元を取らなければ、自分は報われない」「こんなに苦しんだんだから、この人は責任を取るべき」のように「離れる以上に幸せになれる道」を選びます。
「離れる以上に幸せになれる道」って、その人にとっては「彼に愛されること」なんですよね。
でも、今の時点でないがしろにされているのに、そんな人が振り返って自分を大事にしてくれるでしょうか。
私自身の経験ですが、愛されることに調子に乗り、「少しくらい適当に扱ってもこいつは離れていかないだろう」と傲慢になった男は、いつまでもそのままです。
「粗末にしても壊れないもの」とわかったものを、あえて大切にする必要があるでしょうか。
ある女性は、
「彼は浮気ばかり繰り返すけど、いつか私以上の女はいないとわかって戻ってきてくれる」
と浮気グセの治らない彼氏を信じてつらい日々を耐えましたが、最後は捨てられました。
似たような状況の女性は、自分の友人に熱い視線を送る彼氏を「セックスでつなぎとめ」ながら関係を続けています。
彼女たちが揃えて口にするのは、
「こうなったのはあの人のせいなんだから」。
だから、別れたくない。
別れたら元が取れなくなっちゃう。
自分だけが不幸で終わってしまう。
そんなの許せない。
そんな暗い気持ちで彼といても、まず彼は振り向きません。
ネガティブな態度で関心を引こうものなら、面倒くさくなって捨てる。
ほかに遊べる女性がいなければその場限りの甘言を尽くして機嫌を取り、また水面下で別の相手を探す。
こんなのの繰り返しを目の当たりにしていると、「元を取りたい」という気持ちこそ不幸の「元」だよな、としみじみ思います。
愛情に応えてもらえないストレスって、自我が崩壊するくらいつらいものですが、そのつらさと向き合うことに耐えられなくなると心は逃避に走るんですよね。
「離れる」ことが唯一自分を救う道だとわかってはいても、それからは目をそらして「関係を続ける理由」を探してしまう。それが「元を取るために一緒にいる」ことであり、「捨てられたくない」本音を認められません。
わかってるんですよね、自分と別れてもこの男はそれほどダメージを受けないし、さっさと別の女性を好きになるんだろうなって現実が。
ケンカになれば「好き」だの「お前だけ」だの言うけど、本当はたいして好きでもないって真実が。
でも、それを認めてしまったら、これまでの苦しみが何も報われない。
私だけが惨めな思いを抱えたままで終わってしまう。
これが許せない。
彼がしょっちゅう浮気してうまくいかないとこぼす女性から話を聞き、「別れるのが最善の道だよね」と言うと、反発されることがあります。
そんな「正論」は聞きたくない。そうじゃないの、別れる以外でこの人に愛される方法が知りたいの。
私は幸せになるべきなの。
「浮気の証拠を押さえる方法」を必死に検索する恋の、彼氏に隠れてラブホテルの会員カードのポイントをチェックする恋の、どこが幸せなのだろうか。
その行為の果てに男性が自分だけになってくれたとして、本当に「元が取れる」のだろうか。
「あ、またこのホテル使ったんだ・・・」と肩を落として泣く悲しみは、その男性が自分だけを愛してくれることで本当に報われるのだろうか。
「ねえ、私があなたと同じ状態だったら、あなたはどう答えるの?」
こう尋ねたとき、この女性は黙って私を見つめるだけでした。
言えるわけない。「別れる一択でしょ」なんて。
これが、うまくいかない恋愛の難しさ。
こいつは私を適当に扱っていやがるなと感じて、さっさと身を離すことができるなら、誰も悩まない。
でも、かけた愛情のぶんだけ、苦しんだぶんだけ、相手を愛していることは偽れない。
愛しているから泣いても離れられないのであって、どこかで愛されている証拠を見つけることに必死になる。
「自分は報われるべきなんだ」と思い込まないと、自分が立ち行かなくなる。
この不幸に気がつくまでが長いんですよね・・・。
口を出る言葉はただひとつ、「自分を大切にしてほしい」。
あなたを愛せるのはまずあなた自身であって、他人の愛情を必要とはしないから。
自分の幸せは自分で決めることができるから。
誰かに委ねた幸せでは、あなたはいつまでも報われない。
その人に愛されないからって、あなたの価値が下がることはないから。
あなたはそのままで愛される存在なのだから。
どうか、自分を大切にしてほしい。
・・・なんて思いを、メディアで書いています。
*noteもやってます!:ひろた かおり
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