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私の周りにいる「モテない」と嘆く男女には共通点がある。

それは「好き」を出し惜しみすること。

「先に好かれてから好きになる」

とりあえずこれが基本で、まず自分から積極的に関わろうとしない。

相手の様子をうかがって。

自分に脈があるか確認して。

昔の知人は、恐ろしいことに「(女性は)自分に笑顔を向けてくれるから俺のことが好きなんだ」と本気で思っていたそうだ。

で、それだけを信じて告白して、もちろん玉砕。

つい最近、「好きだから自分に笑いかけるわけじゃない」ということに気がついたらしい・・・。南無。

それでもやっぱり、「まず相手の気持ちを確認してから好きになる」のだそうで、忘れられないのが

「負け戦はしないんだ」

というセリフだった。

・・・40数年間、風俗以外で女性を抱いた経験は一人しかなく、交際経験0の人。

合コンに、30代の頃に着ていたようなテロテロのシャツ、下はタック入りのパンツで、もちろんシャツはインしていたけど。

ヤバいよなぁ、とつくづく思った。

自己愛の強い彼は、とにかくストレスに弱くて傷つけられることを異常に恐れる。

ちょっと皮肉でも吐かれようものなら「俺は傷ついた!被害者だ!」と騒ぎ立てる。

その代わり、自分が人を傷つけることには無頓着で、「俺にこんなことを言わせる相手が悪い」らしい。

こういうことになってしまうのは、ひとえに自分の気持ちを出し惜しみするからだと私は思っている。

拒絶されるのが怖い、という気持ちもあるだろう。

だがそれ以上に、「確実に受け取って欲しい」という思いの方が深い。

100%、自分の満足する形で受け止めてもらえないとダメなのだ。

YESかNOか、二つに一つ。グレーゾーンは認めない。

だから、「絶対に自分の気持ちを裏切らない」という確信が持てるまでは、ひたすら相手を試す。

正直、もったいないと思うんだよね。

傷つくのは誰だって怖い。恥ずかしい思いもしたくない。だけど、ぶつからないと何も変わらない。

受け止めて欲しいなら自分からアプローチしていかないと、相手には伝わらない。

自分は何も与えないのに、相手からはすべてを奪おうとするこの感覚を、本人は絶対に理解できないだろう。

だから今まで一人ぼっち。「まず相手ありき」でしか関われないから。

すごく寂しいことだと思う。

「負け戦」を経験しないと分からないことなんて、恋愛にはたくさんある。

誰かを傷つける痛みも、自分が苦しむつらさも、ぶつかって乗り越えて、初めて身になる。相手を大切にできるようになるし、自分の気持ちもまともに育てていこうと思える。

それらを放棄してただ愛されたい、だけじゃぁねぇ。

彼は、相手を試しすぎて「荷が重い」と離れていかれたこともあるはずだけど、少しは成長しただろうか。

私はこの彼とは逆で、いつも好きな気持ちはアピールしてきた。全力で。

疎まれることもあったし、受け入れてもらえたこともあった。そして、痛みを知って恍惚を知った。

経験した分だけ、自分を愛せるようになった。

「好き」は、与え過ぎれば確かに毒にもなるだろう。

実際、自分の愛情にあぐらをかかれるようなダメな恋もあった。相手にコントロールされるような付き合いもあった。

それでも。

そのときの気持ち全部で相手と向き合ったことに、後悔はない。

受け入れてもらえないつらさは、いずれ優しさになる。

自分も相手を受け入れられないと悟ったとき、正面からそれを伝える誠意を持てる。

そんな機会は、人間関係の摩擦の中でも本当に貴重な経験だと思っている。

向き合うことができたおかげで、恋が終わったとも良い関係でいられる男友達が私にはいるが、そんな過去を共有しているからこそ、心を開ける部分もあるんだよねぇ。

私がこの彼と関わりたくないと思うのは、昔の自分を見ている気分になるからかもしれない。

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